ハザマ薬局では、月に1回「ハザマ薬局通信」を発行しております。
医師、看護師、薬剤師それぞれの目線からみた医薬情報を皆様にお届けしております。 皆様のお役に立てると思いますので是非ご覧ください。
2011年3月号
みなさまお元気でいらっしゃいますでしょうか?
暖かくなりはじめ、今年は例年になく大量の花粉で
お困りの方も多いのではないでしょうか?
風邪のシーズンが終わっても、まだまだ手放せそうにないのが
今月のテーマの「マスク」です。一緒に見ていきましょう。
その他、「在宅療養」についてもご紹介しております。
当社勤務の薬剤師と、看護師、医師によるお役立ち情報満載です。
ぜひ最後までお目通し下さい!
2009年は新型インフルエンザ騒動で、マスクの価格高騰、売り切れが続出しました。まだ記憶に新しい方も多いのではないでしょうか?今年もインフルエンザが流行しており、花粉は去年の10倍とも予想されています。今回はマスクの役割について掘り下げてお伝えしていきたいと思います。
皆さんが一般的に言うマスクとは、サージカルマスクと言います。サージとは手術という意味で、本来は医療用のマスクのことを指しますが、風邪や花粉症の方が使用するマスクもサージカルマスクと言います。サージカルマスクの定義として、粒子径が約5マイクロメートル*のBFE(細菌濾過効率)が95%以上のもの、つまり、約5マイクロメートルの大きさのものを95%以上防ぐことが出来るものと定められています。
(*1マイクロメートル=0.001ミリメートル)
『インフルエンザに対する マスクの役割について』
インフルエンザウイルスは飛沫感染と空気感染により感染すると考えられています。
「飛沫感染」とは、くしゃみや咳により、飛沫となって出た病原体が直接、近くの人に感染することを言います。飛沫の大きさは5マイクロメートル以上であり、マスクに よって飛沫となったインフルエンザウイルスの大部分を防ぐことが出来ます。
「空気感染」とは、飛沫が乾燥した機密性の高い空間に長時間浮遊することにより 水分が蒸発し、飛沫核という5マイクロメートル以下の非常に小さい粒子となって、感染することを言います。前述の通り、マスクでは5マイクロメートル程度の大きさのものしか防ぐことが出来ませんので、インフルエンザウイルスの空気感染をマスクだけで防ぐことは出来ません。
インフルエンザの予防にはマスク着用だけでなく、こまめな換気や湿度の調節も大切です。
『花粉症に対するマスクの役割について』
花粉の大きさは、20〜30マイクロメートル程度と言われています。インフルエンザウイルスと同様に、花粉もマスクで防ぐことが出来ます。
◆マスクの選び方について
現在、さまざまなマスクが販売されています。マスクの選び方のコツを紹介します。
素材としては不織布とガーゼがあります。不織布は繊維が複雑に入り込んでおり、 花粉が付着しやすい構造と なっています。また、ガーゼは肌触りがよく、呼吸がしやすくなっています。最近では、ガーゼ素材のマスクは多重 構造になっており、不織布 マスクと機能の差は無いと 言われています。
形状としては平面型と立体型があります。立体型の方が顔とマスクの隙間が小さい為、隙間からの飛沫や花粉の侵入をより防ぐことが出来ます。また、マスクの着け心地も、立体型の方がいいと言われています。
もちろん、マスクで完全に花粉症症状の発生を止めることは出来ません。しかしインフルエンザウイルスの感染や、まだ発症していない方の花粉症発症リスクを下げることが出来ます。インフルエンザが流行する冬から、花粉症発症リスクの高まる春にかけて、ぜひマスクを着用するよう 心掛けましょう。
(住之江店 薬剤師 大久保 貴史)
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ドクター・ハザマのここだけの話
補完医療
- 私がこの7〜8年、興味を持って取り組んでいるものに「補完医療」というものがあります。あまり知られていない言葉ですしぱっと見て理解しづらい言葉なのですが、簡単に言えば「医学部では教わらない西洋医学以外の医療」ということになります。
- 最近では、漢方薬の講義も多くの大学医学部で行われるようになってきましたが、漢方薬や鍼灸といった東洋医学、もしくは日本の伝統医学も、補完医療として位置づけられています。
また、いわゆるサプリメントや健康食品も補完医療の一つになります。古くはダイエットに良いと言う月見草エキスなんていうのもありましたが、この数年はアガリクスやメシマコブ、グルコサミンにコンドロイチン、ブルーベリーにセサミン、大豆イソフラボンやポリフェノール、青汁なども、健康の維持や増進、場合によっては病気に伴う種々の症状緩和という観点からは、補完医療として分類されます。さらには気功やヨガ、アロマセラピーなど、体の調子を整えたり不快な症状を軽減したりという
目的で用いられるものも、すべて補完医療です。
- 数年前から、これら補完医療への関心は高まってきました。日本での補完医療の多くは、健康食品やサプリメントになるのですが、最近のテレビや雑誌・新聞などでのコマーシャルを見ていると、これらは我が国で広く浸透しつつある実感があります。市場規模を見ても全体では年間7000億円規模になるという調査結果もあります。
- このように広まりつつある補完医療としてのサプリメントや健康食品ですが、気をつけなくてはならないことがいくつかあります。その一つが、商品の安全性です。数年前にも、ダイエットサプリメントによる肝機能障害でお亡くなりになった方もいらっしゃるというニュースがありました。これは、サプリメントの中身に医薬品の成分でもある甲状腺ホルモンが含まれていたことによるものでした。
バセドウ氏病など、甲状腺の機能が高まって甲状腺ホルモンがたくさん分泌される病気では、症状の一つとして体重の減少が起こります。また、利尿剤の成分が含まれていると尿量が増えるので、見かけ上体重は減少しますが、全身の電解質のバランスが崩れてしまい、体の不調を来すことがあります。つまり、安全性の確保が極めて重要だということです。
- もう一つは、西洋医学による治療ときちんとつじつまがあっているかどうか、ということです。例えば、節々(ふしぶし)の痛みと言えばグルコサミンと思ってのんでいたけれど、実際には、全く別の疾患による関節痛で、グルコサミンは理論的には効果が期待できないケースだったということもあります。
つまり、安全性と西洋医学との整合性。この二つがちゃんと備わっているのかどうかをチェックすることが、補完医療については重要です。このお手伝いは、やはり、医師や薬剤師がすべきなのですが、そのあたりは、来月お話しましょう。
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今月は、「やさしい在宅療養」について、お話しします。
実は、前回の予告では、「在宅医療」を記載していましたが、「在宅療養」に変更します。さて、皆さまは「在宅療養」・・この言葉を、耳にしたことがありますか?
字から解釈すると、家で療養する・・。と、言うことが解りますね。
50年くらい前までは、家族や家庭で看護をしたり、介護をしたりして臨終もお家でした。これが当たり前でした。
しかし、高度成長期に入り少子・核家族化など、家族が離れ離れになり、次第に最後まで病院に入院しているのが当然といった状況になってきてしまったのです。
そこで国は、社会保険制度の一つに、高齢者の介護を社会全体で支えあおうという新たな 仕組みとして、2000年4月より、介護保険制度を導入しました。(厚労省から抜粋) 第1号被保険者や第2号被保険者と呼ばれる、介護保険制度がスタートした訳です。 これは、過去にも記載したので、詳細は省きます。
今回からは、「在宅療養」ということに関わる事柄をお話していきますが、
介護保険制度でお話した内容と重複するかもしれませんのでご辛抱ください。因みに、「在宅療養」は、家庭だけでなく、ケアハウス、グループホーム、有料老人ホーム等も範疇に入ります。次回は、在宅療養に関わる職業の人などを紹介します。
(看護師 河島生美)




